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愛知県の海で採集したダイダイイソカイメンです。
汚れたウニではなく海綿動物です。海綿は淡水でも見かけます。淡綿かな…。

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近年はネット検索すれば、何でも知識が得られる傾向にあります。
短時間のちょっとしたネット検索では、誤った知識を仕入れがちです。
それに同調するページによって、更に誤りが補強されることもあります。
日淡だけに関して言えば、某百科事典は誤情報と突っ込みどころだらけです。

このダイダイイソカイメンは、手持ちの図鑑とネット検索で、私は同定しました。
本当にダイダイイソカンイメンで合っているのか。とても怪しいです。
この写真はダイダイイソカイメンとして、たぶん画像検索エンジンに拾われます。
ダイダイイソカイメンで画像検索された方は、きっと同じような写真の並びを多数決し、
ダイダイイソカイメンは、こういうものなのだろうと、思い込むことでしょう。
でも、それは単に絵合わせで、同定ではないことを、頭に入れておく必要があります。
このブログ情報も同じです。恥を承知の上で流れで使えば、ダイタイ同定なのです。

コメント一覧

white-wings - 2012/06/04 (月) 21:17 edit

絵合わせはやってしまいがちですが、ダメですね。
私の専門の話になってしまいますが、
昆虫の知識が無い学生に、図鑑を用いた昆虫の同定をさせ、「何を基準に」同定したか統計を出した論文がありました。
「色」「大きさ」は勿論上位になりましたが、「脚のそろい方」という謎の基準で同定している人もいたとか。
色や大きさも、変異が激しい生き物ではアテになりませんからね…。
(偉そうな目線で言っているわけではありませんが)普通の人が判りやすい同定をうまく文章に盛り込むのは重要だと思います。

西村 メール - 2012/06/04 (月) 23:07 edit

white-wingsさん。コメントありがとうございます。
子供の頃に買ってもらった本に、川魚はオイカワ、カワムツ、ヨシノボリだけでした。
それに従ってカワバタモロコを絵合わせし、ぼんやりカワムツかなと判断していました…。
むしろ「脚のそろい方」まで見比べるのは、さすが学生という思ってしまいましたが、
色や大きさは本当に当てにならなくて、銀色だからギンブナ、金色だからキンブナ。
これは未だに信じられているようです。普通の人に判りやすくするのは結構大変で、
計数計測形質が必要な場合でも、見た感じ同定から、抜け出すのに数年は必要かも…。