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愛知県の上流域で採集したフタツメカワゲラ属の一種(未同定)です。
これとは別種だと思っています。何故か成虫には全く興味が沸かない…。

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別の小さな個体。フタツメカワゲラって、同定をしないで、終わらすのも良いですが、
種はちゃんと区別してあげないとね。○○種群、○○集団、○○型、グループ○などは、
学名や和名こそ無いけど、別種(または別亜種)に相当するものがほとんどなので、
本当は省略しちゃ良くないのです。ただ、亜種未満の地域個体群を細分化したものと、
同じだろうと誤解されることもあって、それが別種なのに軽視される原因の1つかも。

シナイモツゴとウシモツゴは分けますよね。この両者は学名上は同種です。
亜種として記載されそうになったときも、明確な違いが見つからなかったため、
亜種としても分けられていません。種として記載されたのはシナイモツゴの方なため、
東海地方でウシモツゴを捕ったとしても、それはシナイモツゴということなのです。

それと比べるとスナヤツメ、カマツカ、ドジョウ、イトヨ、ミミズハゼ、カジカなどと、
表記するのは信じられません。これらは全て種群のため、複数の種類が含まれています。
但し、模式標本と記載論文を検証すれば、その和名に該当する種もいるはずですが…。
同定が困難であれば、スナヤツメ種群などと、未同定であることを明示するべきでしょう。

シロヒレタビラとアカヒレタビラは亜種の関係です。これは分けて表記しますよね。
同時に亜種を区別しているという意味でもあります。種で言うのであればタビラです。
ミミズハゼ種群は種の関係です。最低でも種群内に3種はいることが知られていますが、
ミミズハゼとだけ書くことは、3種の違いを無視している、という意味にもなるのです。
会話などでミミズハゼが捕れた、というのは問題は無いですが、これはミミズハゼです。
という言い切る表記は、正答率1/3以下ですので、止めておきましょうという話です(長っ)。